【裏側密着】展示会でバイヤーが最初に見る「縫製仕様書」と生地の「打ち込み本数」

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【裏側密着】展示会でバイヤーが最初に見る「縫製仕様書」と生地の「打ち込み本数」

華やかなファッションショーが終わり、私たちが展示会(Showroom)の会場に足を踏み入れると、周りの来場者が服のデザインや色合いに目を奪われている中で、プロのバイヤーたちは少し異様な行動をとります。服を裏返して縫い目(ステッチ)を覗き込んだり、生地を力強く引っ張ってみたり、服の内側に縫い付けられた「仕様書ラベル」を熟読するのです。

バイヤーが洋服のクオリティを見極める際に最も重視する指標の一つが、生地の「打ち込み本数(Thread Count)」です。これは1インチ四方にどれだけの経糸(たていと)と緯糸(よこいと)が織り込まれているかを示す数値です。打ち込み本数が高い生地は、滑らかな手触りと美しい光沢を持ち、何より頻繁な着用や洗濯にも耐えうる高い耐久性を誇ります。高級シャツやジャケットに使われる生地は、この密度が圧倒的に高いため、シワになりにくく立体的なフォルムを保持できるのです。

次に確認するのが「縫製(Sewing)」の精度です。優れた仕立てのアパレルは、服の「裏側」にこそその本領が表れます。例えば、高級なジャケットの袖口には「本切羽(ほんせっぱ)」と呼ばれる実際にボタンが開閉できる仕様が施されていたり、内側の縫い代(ぬいしろ)が丁寧にパイピング処理されています。

さらに、アウターやスラックスにおける「パターン(型紙)のカッティング」も見逃せません。人間の身体は複雑な曲線で構成されています。腕を前に出したとき、歩いたときに生地が引っかからず、自然なドレープを描くように計算された立体裁断(3Dパターン)が施されているかどうかは、実際にハンガーから外して手で持った瞬間の「落ち感」で判断できます。

服の真の美しさは、表面的なデザインだけでなく、見えない内部構造と技術の集積によって作られています。私たちが一見派手さのないシンプルな服に高額な予算を投じるのは、そこに圧倒的な「仕立ての誠実さ」が存在するからです。

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