スニーカーとラグジュアリーブランドのコラボレーションは数あれど、続編が出るということは、それだけ初弾の評価が高かった証拠だと思う。ニューバランスとミュウミュウによるコラボレーション第2弾が、2026年3月上旬から展開されると知り、実際に確認してきた。今回はニューバランスのアイコンモデル「574」をベースにした新作について、素材やディテールを中心に見ていきたい。
まず前提として押さえておきたいのが、「574」というモデルの立ち位置だ。1988年に登場して以来、80年代らしいレトロなシルエットで長年愛され続けてきた定番モデルであり、スニーカーカルチャーの中でも特に完成度の高いフォルムとして知られている。このすでに評価が確立された型に、ミュウミュウのシグネチャーデザインを掛け合わせるというのは、土台がしっかりしているからこそ成立する企画だと感じた。
今回のラインナップは3型展開されている。ひとつ目はフリンジ仕上げが施されたブルーデニムだ。デニムというカジュアルな素材に、あえてフリンジという装飾的な加工を加えることで、スポーティーなスニーカーの型に女性らしい柔らかさが生まれている。フリンジ部分は歩くたびに揺れるので、静止画では伝わりにくい動きのある表情を楽しめるのが面白いポイントだ。
ふたつ目はマーブル加工のコニャックデニムだ。マーブル加工というのは、生地の染色にムラを持たせることで大理石のような模様を作り出す技法で、ひとつとして同じ表情がないのが特徴になる。コニャックという色味も、デニムの中では珍しい暖色系のカラーで、秋冬シーズンに向けて取り入れやすい色だと感じた。
3つ目はホワイトのヴィンテージ風ナッパレザーだ。デニムの2型とは対照的に、こちらはレザー素材でまとめられていて、より落ち着いた大人っぽい印象になっている。ナッパレザーは比較的柔らかく、履き込むほどに足に馴染んでいく素材なので、経年変化を楽しみたい人にはこちらのモデルがおすすめだ。ヴィンテージ風の加工が施されているため、新品の時点である程度こなれた雰囲気を纏っているのも魅力だと思う。
共通のディテールとして、シュータン部分には2026年春夏コレクションのランウェイで披露された「ニューバランス×ミュウミュウ」のロゴがあしらわれている。ランウェイという特別な場でお披露目されたロゴが実際のプロダクトに反映されているという点に、コレクションとしての一貫性を感じる。
比較対象として、同じくニューバランスとコラボレーションを行ってきたブランドを考えてみたい。例えばアウラリーやコムデギャルソンとのコラボレーションは、ミニマルな配色変更やシルエットの微調整が中心のアプローチだった。それに対して今回のミュウミュウとのコラボレーションは、デニムやレザーといった異素材をアッパーに大胆に取り入れている点が大きく異なる。スニーカーというカテゴリーの枠を超えた素材使いという点で、今回のコラボレーションはより挑戦的な内容になっていると感じた。
コーディネートの面では、フリンジデニムのモデルはカジュアルなワンピースやスカートと合わせることで、スポーティーとフェミニンのミックス感を楽しめる。ナッパレザーのモデルはきれいめのパンツスタイルにも合わせやすく、スニーカーでありながらもドレッシーな着こなしに寄せることができる。
価格帯についてはミュウミュウの通常のシューズラインと近い水準になることが予想されるが、素材の希少性や第2弾という特別感を踏まえると、コレクション性の高いアイテムだと言える。気になる型やサイズがある場合は、発売開始後の早めのチェックをおすすめしたい。